今現在入手しやすいアメコミを時系列・ストーリー順に並べてみました。

こんにちは、江東区大島亀戸のTCG専門店、カードショップアサリのアサリてんちょーです。
今日は私の趣味のアメコミの話です。
昔、マーベルTCGとかあったし、今はモバゲーでマーベルウォーオブヒーローズっていうカードバトルゲームがあるからカードと関係有るよね!ってことで。



「日本よ、これが映画だ」ってキャッチーなコピーで大人気になったアベンジャーズ。それを見てファンになった方も多いと思います。「よし、いっちょアメコミでも読んでみるか!?」なんて思った方もいるかもしれませんがアメコミはあまりに出版点数が多く、またすぐに絶版になって集めにくいものです。

そこで初心者でも手を出しやすい、今でも入手容易なアメコミを時系列順に紹介していきます。
あまり、こーいうことをまとめるサイトがなかったようなので。。。




おおまかな流れは、アストニッシングX-MENとニューアベンジャーズ、それらがクロスオーバーするハウス・オブ・M、シビルウォーへと展開していきます。
これら一連の流れの前提として、アベンジャーズ古参メンバーのスカーレットウイッチことワンダ・マキシモフが中心となるお話がありました。彼女は長年の戦いといろんな出来事(アンドロイドと結婚して子供を作ったと思ったらその魂は悪魔メフィストのものだったりなんだかんだ)で精神を病み、彼女の現実改変能力を暴走させてしまい、結果ホークアイや夫ビジョンの戦死、それにショックを受けたキャプテンアメリカによってアベンジャーズの解散を決定します。これがニューアベンジャーズ結成の一歩手前くらいのお話。


アストニッシングX-MEN:ギフテッド

アストニッシングX‐MEN:ギフテッド

アストニッシングX‐MEN:ギフテッド

これがアベンジャーズ解散の、少し手前の話になります。
ミュータントの能力を消す薬「キュア」をめぐる物語で、映画版「X-MEN3」の元ネタのひとつでもあります。
このエピソードが始まる前にマグニートーがニューヨークを制圧し、その戦いには勝利したものの初代メンバーのジーン・グレイことフェニックスを失ってしまい、プロフェッサーXは行方不明になっています。
そして本編スタート、世界を救ったにもかかわらず世間からの差別は終わることなく、X-MENたちは悩みつつ暮らしています。この頃サイクロップスや、ウルヴァリンたちX-MENの古参メンバーは恵まれし子らの学園で先生をやっています。
X-MENは歴史も長いしキャラも膨大になって全体が把握しづらいけれど、その作品はゲームにも出てくる主だったキャラに焦点を絞り、話もここに書かれてる前提を読めばすんなり理解できる仕切り直しから始まっているのでわかりやすいはず。
ビーストは第二次性徴で獣化が進んでおり、ゲームのイメージより更に獣っぽくなっています。


キャプテンアメリカ:ウインターソルジャー

キャプテン・アメリカ:ウィンターソルジャー (ShoPro Books)

キャプテン・アメリカ:ウィンターソルジャー (ShoPro Books)

アベンジャーズ解散後のキャプテンアメリカの立ち位置と、過去のエピソードを重層的に描く。映画キャプテンアメリカ2の原作になる模様?なので予習にピッタリ。
キャプテンアメリカの相棒バッキーが死んだと思ってたら生きてたりなんだりかんだりする。



ニューアベンジャーズブレイクアウト

ニューアベンジャーズ:ブレイクアウト

ニューアベンジャーズ:ブレイクアウト

  • 作者: ブライアンマイケルベンディス,ャスダ・シゲル
  • 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
  • 発売日: 2010/05/29
  • メディア: 大型本
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前述の旧アベンジャーズ解散後に、ニューアベンジャーズ結成の部分が描かれる。ニューアベンジャーズシリーズ1作目。
スーパーヴィランを収容した刑務所が大規模脱獄(ブレイクアウト)が発生し、その様子を見たキャプテンアメリカアベンジャーズの再結成を決意する。
この頃SHIELDのニック・フューリーは色々あって姿をくらましており、長官はマリア・ヒルが勤めている。
アイアンマン・キャプテンアメリカスパイダーマン・スパイダーウーマン・ウルヴァリンなど映画でお馴染みのメンバーが沢山出てくるので、映画やゲームから入った人が最初に読むのにうってつけな作品。


アストニッシングX-MEN:デンジャラス

アストニッシングX‐MEN:デンジャラス

アストニッシングX‐MEN:デンジャラス

アストニッシングX-MEN:ギフテッドから直接続く続編。日本人JKミューンタント、ヒサコが出てくる。彼女はマッドハウス版アニメX-MENにも登場している。
この作品の後半の舞台になるジェノーシャはマーブル作品ではよく出てくる、ミュータントに縁の深い国。前述のニック・フューリーが姿をくらます原因になったのもこの国との関わりゆえ。もともとミュータントを奴隷化して反映していた国をX-MENが開放し、でも無政府状態になり、その後マグニートが統治し、なんだかんだで爆撃され壊滅状態になり、今はプロフェッサーxが再建のためにここにいます。
時系列的にはここからハウス・オブ・Mにつながっていきます。



ニューアベンジャーズ:セントリー

ニューアベンジャーズ:セントリー (MARVEL)

ニューアベンジャーズ:セントリー (MARVEL)

ニューアベンジャーズシリーズ第二作。
セントリーとはブレイクアウトで登場した、超人刑務所ラフトに収監されていた謎のヒーロー。誰それ?と思いますが彼は「誰もが知っている超有名なヒーローのはずだけど何らかの理由で皆の記憶から消されていたという設定の新ヒーロー」という超ややこしい子なのです。
彼周りの話を描いたのが「セントリー」編。題名がアベンジャーズだけど一番活躍するのはエマ・フロストを始めとするX-MENメンバー。
後半は大阪を舞台に忍者と戦う「シークレット&ライズ」編。
ここで前述のアストニッシングX-MENと話がつながり、一大クロスオーバー「ハウス・オブ・M」へとつながっていく。


ハウス・オブ・M

X?MEN/アベンジャーズ ハウス・オブ・M

X?MEN/アベンジャーズ ハウス・オブ・M

「ハウス・オブ・M」は日本語に訳すと「マグナス王家」といった意味合い。マグナスとは磁界王マグニートーのこと、現実が改変されて彼が支配する王朝になってるということです。
本作はマーブルお得意のパラレルワールドもの…なのだけれど前述の一連の話(正史)から密接に繋がっていてここでクロスする重要な話で、登場人物もこのゲームに出てくるヒーローがてんこ盛りです。
前提条件でちょっと話したスカーレットウィッチの現実改変能力がまた暴発して、世界そのものが作り替えられてしまう。
この世界ではマグニートーが人類との戦いに勝利したことになっており、結果人類とミュータントが現実世界と逆の位置関係になっておりミュータント達もそれぞれの理想をおおまかに叶え、誰もが幸せに暮らしている。
…が、ウルヴァリンだけは彼の望みが「失ったすべての記憶を取り戻す」ことだったために結果的に前の世界の記憶も覚えており、世界をもとに戻すために仲間を集う。

この作品以前のパラレルワールドもの、たとえばエイジ・オブ・アポカリプスなどは現実世界よりミュータント達がひどい目に遭っている世界なので誰もが元の世界を取り戻すことをためらいはしないけれど、このハウス・オブ・Mの世界はいわば理想郷。当然、元の世界になんか戻りたくないというヒーローもいるわけで、そこら辺の葛藤が単なるパラレルものには終わらない深さを出しています。
そしてここからニューアベンジャーズ:コレクティブ、X-MENデッドリージェネシスに続いていきます。


X-MEN:デッドリージェネシス

X-MEN:デッドリー・ジェネシス (MARVEL)

X-MEN:デッドリー・ジェネシス (MARVEL)

『ハウス・オブ・M』によって一変した世界を舞台に、プロフェッサーXの忌まわしき過去が暴かれる!
M-デイを機に激減した世界のミュータント人口。人類の未来どころか、絶滅危惧種へと身を落としたミュータント達を待つ、さらに過酷な運命とは……。
聖人的な描かれ方をされる事が多いプロフェッサーXの、かなりヤヴァい過去が描かれる。そのため、時系列的にはハウス・オブ・M後のお話だけれど過去の話が重層的に描かれる。


ニューアベンジャーズ:コレクティブ

ニューアベンジャーズ:コレクティブ (MARVEL)

ニューアベンジャーズ:コレクティブ (MARVEL)

ニューアベンジャーズシリーズ第3作。
ハウス・オブ・Mから続いて、ミュータントのいなくなった世界。ニューアベンジャーズという題名だけど実質的には「ハウス・オブ・M完結編」といってもいいくらい。
そして話はここからシビルウォーに繋がっていく。


シビルウォー

シビル・ウォー (MARVEL)

シビル・ウォー (MARVEL)

シビルウォーとは「内戦」という意味で、その名の通りヒーローたちによる内輪もめのお話。
ハウス・オブ・M以後、若きヒーロー達の過信が招いた悲劇をきっかけに、政府はヒーロー達の活動を規制する超人登録法を施行した。その是非を巡って賛成派(アイアンマン率いるマイティ・アベンジャーズ)と反対派(キャプテンアメリカ率いるシークレットアベンジャーズ)に分裂したヒーロー達は熾烈な内戦に突入していく・・・という流れです。
112人におよぶキャラクター解説もついてるので辞典としての資料価値もあり。
マーベルのヒーローは完全無欠の超人ではなく人間臭さを持っているのが特徴だけど、本作は内輪もめという内容ゆえかヒーローの汚い部分がクローズアップされがちなので、ヴィランを相手に無双といった爽快感はない。


ニューアベンジャーズシビルウォー

ニューアベンジャーズ:シビル・ウォー (MARVEL)

ニューアベンジャーズ:シビル・ウォー (MARVEL)

ニューアベンジャーズシリーズ第四作。
上記のシビルウォーと区別がややこしいけれど、本作はシビルウォーのサイドストーリーです。
時系列的にはシビルウォーの少し前になりますが、ルーク・ケイジの結婚を描いた作品も収録。
ちなみにシビルウォーのサイドストーリーとしては他にもヴィレッジブックスから6冊出版されるのですが、通販の定期購読限定ですでに締め切り後・・・。



デスオブキャプテンアメリカ:デスオブドリーム

デス・オブ・キャプテン・アメリカ:デス・オブ・ドリーム (MARVEL)

デス・オブ・キャプテン・アメリカ:デス・オブ・ドリーム (MARVEL)

シビルウォー直後、敗北した反対派のキャプテンアメリカは戦犯として裁判で裁かれることになったが、その護送中に暗殺されてしまうというところからスタート。シビルウォーの続きではあるものの、どちらかというと前述のウインターソルジャーからの続き物としての意味あいが強い。
これは前後編で、後述のバーデンオブドリームに続きます。



デスオブキャプテンアメリカ:バーデンドリーム

デス・オブ・キャプテン・アメリカ:バーデン・オブ・ドリーム (MARVEL)

デス・オブ・キャプテン・アメリカ:バーデン・オブ・ドリーム (MARVEL)

デスオブドリームの続き。暗殺されたキャプテンアメリカと、新たなキャプテンアメリカの誕生。これでウインターソルジャーからのキャプテンアメリカ三部作は綺麗に終了。
※ただ余談ではあるがやっぱりこのあと「実はロジャースは・・・」「二代目はこの後・・・」で、なかったことに。マーベルではよくあること。


ニューアベンジャーズ:レボリューション

ニューアベンジャーズ:レボリューション (MARVEL)

ニューアベンジャーズ:レボリューション (MARVEL)

シビルウォー直後。賛成派に敗れたキャプテンアメリカ率いるシークレットアベンジャーズが、リーダーのキャップを暗殺で失ってルーク・ケイジがリーダーとなりつつ日本を舞台に活躍します。



マイティ・アベンジャーズ:ウルトロン・イニシアティブ

マイティ・アベンジャーズ:ウルトロン・イニシアティブ (MARVEL)

マイティ・アベンジャーズ:ウルトロン・イニシアティブ (MARVEL)

時系列的にはニューアベンジャーズ:レボリューションと同時期。こちらは勝利側、アイアンマン率いるマイティ・アベンジャーズの話。勝者側となったアイアンマンことトニー・スタークは全米各州に固有のヒーローチームを配置する「50ステーツ・イニシアティブ」を提唱し、ニューヨーク州には新たなアベンジャーズ、マイティ・アベンジャーズが置かれる事となった。
最後でニューアベンジャーズとクロス。



とまあ、並べてみてわかりますが一つ一つの本が完結しつつも他の話とリンクしつつ壮大な叙事詩になってますね。
最初に書きましたがアメコミってすぐ絶版になってプレミア化しちゃうので、興味持ってみた方はぜひ手にとって見て下さい!